PVP(光選択的前立腺レーザー蒸散術)

PVP(光選択的前立腺レーザー蒸散術)を導入しました。

前立腺肥大症の新しい治療として、レーザーを用いるPVPを導入いたしました。 当院では、今まで数多くの患者様に経尿道的前立腺切除術(電気メスを用いた内視鏡手術)を行ってきましたが、レーザーを使用することで、術中の出血量の減少・術後の疼痛の軽減・カテーテル留置期間や入院期間の短縮が期待できます。

新しい治療を導入することで、より安全で負担の少ない治療を行い、患者様のお役に立てることを願っております。前立腺肥大症で排尿にお困りの方、PVPにご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

PVP(光選択的前立腺レーザー蒸散術)とは?

内視鏡を用いて経尿道的に行われる手術のことです。電気メスによって切除していた従来のTUR-Pと違い、内視鏡(膀胱鏡)を用いて尿道から小さな光ファイバーを通し、この光ファイバーから高出力レーザー(グリーンライトレーザー)を照射して前立腺組織を蒸散させ、尿道の閉塞を取り除き症状を緩和させる治療法です。

グリーンライトレーザーは水にはほとんど吸収されずに、組織中のヘモグロビンに吸収され強い熱エネルギーを生じさせます。このレーザーを照射すると組織は瞬時に高温で加熱され気化します。(これを蒸散と言います) PVPとはグリーンライトレーザーの特性を生かした手術と言えます。強力な蒸散と凝固作用によって、システマティックで効率的な手術が実施できるのです。

グリーンライトレーザーを用いた手術では、術後すぐに効果があらわれ、5年間はその効果が持続されるとの臨床報告があります。


  • グリーンライトレーザー療法の利点

  • 出血が少ない
  • 抗血栓薬を服用中でも治療の検討が可能である
  • カテーテルの留置期間が短期間である(基本的には24時間以内で抜去が可能)
  • 手術後早期に尿の流れが改善される
  • 術後の排尿時痛の軽減が期待できる
  • 手術後の痛みがほとんどない
  • 入院期間が短い(術後3日ほどで退院)
  • 比較的早期に通常の生活に戻れる
AMSGreenLightHPSの写真

  AMS GreenLight HPS  

PVP手術で使用する医療器です。532nmの波長と高度なレーザー技術を組み合わせた製品です。前立腺肥大症の多様な症例における安全性と有効性が数多く報告されています。

PVP手術の様子
PVP手術の様子
  • PVP手術の流れ
  • 手術前の肥大した前立腺の写真(1)肥大した前立腺   
  • 光ファイバー挿入の写真(2)光ファイバー挿入
  • レーザーを照射し組織を蒸散させている写真(3)レーザー照射     
  • レーザー照射後の写真(4)レーザー照射後  

前立腺肥大症とは?

前立腺は男性にしかない生殖器のひとつで、前立腺液といわれる精液の一部を作っています。精液中の20%前後が前立腺液といわれており、精子を保護し、精子の活動を活発化させる役割を担っています。一般的な成人男性での前立腺の大きさは約20gで、よく「胡桃大」と表現されます。

前立腺肥大症とは、前立腺が肥大して様々な排尿の症状を引き起こす病気です。前立腺は直腸と恥骨の間に位置し、膀胱の出口で尿道を取り囲んでいます。このため、前立腺が肥大すると、尿道が圧迫されて、排尿に関わる症状が、いろいろと出現するわけです。
主に前立腺肥大は、尿道の内腺に発生し、前立腺癌は外腺に発生します。前立腺肥大症は前立腺癌とは違って、良性の病気です。

前立腺が肥大する原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、「男性ホルモンの働き」が関与していると言われています。中年期に差し掛かって男性ホルモンを含む性ホルモンの環境の変化により、前立腺が肥大すると考えられています。 最近では、肥満や高血圧、高血糖、脂質異常症と前立腺肥大症との関係を示す研究もなされています。

通常の前立腺と肥大した前立腺の比較の画像
  • 前立腺肥大症の代表的な症状

  • 頻繁に尿意をもよおす(特に夜間)
  • 尿の出が弱い
  • 急に尿意をもよおす(尿意切迫)
  • 尿を出したり、止めたりするのが困難
  • 膀胱内の尿を全て排出できない(残尿)
  • 排尿時にいきむ必要がある